チェスキー・クルムロフ

Český Krumlov
24. 1. 2014

チェスキー・クルムロフ ~ ルネッサンス期への回想

大きな曲線を描くヴルタヴァ川の流れから天に昇っていくようなこの都市は、ルネッサンス建築様式の宝石に例えられています。この町では、壮大な城館のすばらしい建築様式、静まった路地の間から醸し出されるロマンティックな雰囲気、豊かに装飾された町人の町並み、そして花々が咲き誇る庭園の見事な調和が味わえます。また、中世のスタイルをそのまま残した粋な飲み屋、地域博物館、そして黒鉛の炭鉱もこの町には欠かせません。中世の時代風景が稀に見る形でそのまま損なわれることなく保存されてきたので、チェスキー・クルムロフは、ユネスコ世界遺産に登録されました。

チェスキー・クルムロフを拠点としていた貴族ロジュムベルク(ローゼンベルクとも)家は、その全盛期においてヨーロッパで最も有力な王家と肩を並べるほど力のある貴族でした。ロジュムベルク家は、徐々に南ボヘミアを支配していき、彼の愛好するイタリアルネッサンス様式で、街の宮殿や城などの重要建築物を華々しく築き、この地域全体の発展に大きく貢献していきました。特に名声を博した貴族はペトル・ヴォクで、彼はその生涯でプラハ城にあるハプスブルグ家ルドルフ2世のコレクションにも匹敵する美術品と自然鉱物を収集したことで知られています。

博物館として残るかつてのバロック劇場

チェスキー・クルムロフの名所には、中央ヨーロッパで最古のものの一つである、城内劇場があります。現在、建物以外で見学できるのは、何百もの大道具、小道具や衣服、オーケストラのピット(席)、舞台背景の組立部分、当時のレパートリー(楽譜)などのコレクションです。劇場は、現在博物館として利用されていますが、城の庭園という自然の景色を背景に、夜空の下の野外ステージでは演劇や演奏が行われ、訪れた人々に忘れがたい印象を与えています。

芸術に満ち溢れる街

ルネッサンス様式の美しい民家や、伝統職人の店、中世のたたずまいを残す飲み屋など、この街を訪れる人は時代を越えて道に迷ってしまうほど、特別な迷路が形成されています。しかし旧市街は、過去にだけとらわれているわけではありません。お勧めの名所としては、その絵画を通してチェスキー・クルムロフが眺められる、有名なエゴン・シーレ・ギャラリーや、戦間期(第一次対戦終結から第二次対戦勃発まで)の品々が保存されているサイデル写真館などです。この写真館のアトリエでは、当時撮影された無数の写真、ポストカード、またガラス作りのネガなどを見ることができます。戦間期に詳しい方は、現在でも使える当時の写真機や、拡張機、また暗室の設備に興味を持たれるかもしれません。

チェスキー・クルムロフには、フィデリオ音楽祭、五枚花弁のバラ祭り、国際音楽祭、バロック様式芸術祭のように、一年中文化行事が行われています。

お気に入り