南モラヴィア地方

17. 9. 2013

世界遺産の宝庫

至高の建築遺産、見事な自然美、そして何百年も続く伝統。世界の中でも、この三つの要素がこれほどまでにあいまって訪れる観光客を魅了するのは、ここ南モラヴィアぐらいしかないでしょう。六つの世界遺産、陽光をあびる葡萄園、地元の人々のおもてなしの気風が、南モラヴィア地方をして、まさにすべての観光客にとっての楽園とせしめているのです。

六つの世界遺産、世界の六不思議

観光客がまず足を向けるのはテルチでしょう。この町を訪ねる誰もが、おとぎ話の中に入り込んでしまったかのような気分になるはずです。ここテルチの誇りはルネサンス様式の手本とでも形容すべきヨーロッパで最も美しい広場です。次の目的地はレドニツェ=ヴァルチツェ地区です。ここには美しい庭園といくつもの情趣あふれる建造物に囲まれた二つの城館があり、この地区は「ヨーロッパの庭園」という異名を持っています。

ズヂャール・ナト・サーザヴォウにあるゼレナー・ホラの聖ヤン・ネポムツキー巡礼教会は、バロック様式の建築家ヤン・ブラジェイ・サンティニ=アイヘルの傑作の一つで、王妃ジョフィエの聴罪司祭であった聖ヤン・ネポムツキーの伝説と結びついています。ネポムツキーは王妃の告解した秘密を明かすことを拒否したため、プラハ旧市街の領主館で拷問の末殺害され、その遺体はカレル橋からヴルタヴァ川に投げ込まれたのです。この神秘的な教会は世界でも他に類を見ない個性的な建築物です。

バロック様式の庭園と現代的な邸宅

庭園や公園を愛する人たちにお勧めの町がクロムニェジーシュです。「ハナー地方のアテネ」とも呼ばれるこの町には、歴史的な旧市街地区と美しい城下庭園が完全な形で残されています。

トシェビーチのユダヤ人街は、イスラエル国外で初めて世界遺産に登録されたユダヤ文化財です。観光客にとっては当地の聖プロコプ教会(聖プロコピウス聖堂)も見どころの一つです。ブルノには最近修復を終えたばかりのトゥーゲントハット邸があります。三階建てのこの建物は著名な建築家ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが設計を手がけた画期的な建築作品で、世界四大邸宅の一つに数えられています。

絵葉書の中から出てきたような自然

南モラヴィア地方には、ユネスコの無形文化遺産に登録されているものも二件あり、この地の伝統と民俗の豊かさを表しています。ヴルチュノフの「王様騎行」とモラヴィア=スロヴァキア地方の踊り「ヴェルブンク」は、南モラヴィア地方では21世紀の現在も伝統が息づいていることを示しているのです。過去から現在に継承されてきたこれらの有形・無形の宝物は、南モラヴィア地方の美しい自然と渾然一体に溶けこんでいます。チェコ共和国の中でも一二を争う豊かさを誇るこの地の自然は現在しかるべく保護されています。四ヶ所の自然環境保全地域やユネスコの生物圏保護区にもぜひ足をお運びください。

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